その他の熱処理 ~「プリハードン処理」について~

今まで代表的な4つの熱処理についてみてきました。
鋼鉄などの素材に熱を加え、冷却し、期待する性質を素材に与える処理のことを熱処理と呼びます。熱処理は今までご説明してきました4つに限られたものではありません。今回はプリハードン処理についてご説明いたします。

プリハードン処理は主に金型用の鋼材を作る際に行われる熱処理の1つです。

通常、工具鋼や硬さを要求される金型用鋼材では今までご説明してきました焼なまし、焼き入れ・焼き戻しの一般的な熱処理を切削加工の後にも行います。仕上げ加工を行うことで、想定していた品質を作り上げることができるからです。切削後の熱処理を行うことで、そのもの自体の耐久性を上げることも可能です。

ところが、金型の中でも目的がプラスチック成型用のものなどは、それほどまでの硬さが求められません。というのもプラスチックの場合は操業温度が低いことがあげられます。もちろん硬度以外の様々な性能は求められるのですが、硬度が求められない以上、追加での熱処理を行うことは非効率なのです。

その場合、仕上げ用の熱処理を想定せず、素材の状態である程度の硬さにまで熱処理で仕上げてしまいます。こうしてできた鋼はプリハードン鋼と呼ばれます。切削加工前にあらかじめ特定の硬さにまで仕上げてあることで、切削加工後の熱処理で起こるひずみや割れ、変形などといった問題を予防することができます。また、追加熱処理分のコストや削減できるといったメリットもあります。

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