~焼入れ焼戻し~窒化処理

こんにちは。石川県小松市で創立80周年を迎えた曽田製作所です。

 ここ3回は、鋼材全体ではなく、表面のみを硬くするための焼入れ・焼戻しをご紹介しています。表面のみを硬くすることで、中は粘り強く(衝撃に強い)、表面は硬く(摩耗に強い)の性質を得ることができる熱処理です。
 表面硬化の熱処理方法には、物理的な熱処理と化学的な熱処理の2種類があります。物理的熱処理は高周波焼入れ、火炎焼き入れが代表的な熱処理方法です。また、化学的な熱処理では、浸炭焼入れ、窒化処理が代表的熱処理として挙げられます。今回は、化学的熱処理方法の1つである窒化処理についてご紹介いたします。

 
 物理的な熱処理では、鋼材の表面に焼入れ・焼戻しを行い、表面層のみを硬化させます。化学的な熱処理では、鋼材に元素をしみこませて化学的な性質を変化させることで硬化させます。窒化処理は、鋼材に窒素を浸透させて硬化させる熱処理方法です。
  
【窒化処理】
 窒化処理は、鋼材に窒素を拡散進入させて、表面を硬く仕上げます。処理方法としては、①電気炉の中にアンモニアガスを投入し、500度から550度まで加熱します。②すると、窒素が鋼材の表面から内部に進入します。③鋼材に添加されているアルミニウム・クロム・モリブデン・バナジウムなどの元素と窒素が結びついて、硬い窒化層が完成します。④その窒化層により結晶がひずみ、鋼材が硬化するのです。窒化処理の前には、完全焼きなましを行い、結晶を整えることが大切です。
 
 窒化処理の特徴として、①焼入れしないので加熱温度が低く、金属の寸法の変化が少ないために、焼割れ等が起こりにくい。また、研磨せずに使うことができる。②窒素ガスが届く範囲であれば、どこでも硬化することができるため、狭い隙間の処理や、金属の内径の処理を簡単に行うことができる。また、大型の部品の処理も容易である。③加熱時間が長い。④炉冷で冷却する。ことが挙げられます。窒化処理は環境に害のない窒素を用いた熱処理方法ですので、環境面や安全面において心配なく用いることができます。
 
 窒化しやすい鋼材としては、アルミニウム、クロム、モリブデン等の通称「窒化鋼」が挙げられます。
 
 窒化処理は、スピンドル、小型・大型のギア、シリンダー、タービン部品、内部ポンプ部品等の効果処理に用いられます。窒化処理を行うことで、耐磨耗性、耐疲労性、耐腐食性、耐熱性などに優れた性質の鋼材を得ることができます。

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